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『きょうりゅうと いぬ どっちがつよい?』ひすいこたろう のぶみ 作 アリス館
『ねえ ねえ、きょうりゅうと いぬ、どっちが つよいとおもう?』の問いから始まるこの絵本。
正解は・・・
きょうりゅう!
『じゃあ、はしったら どっちがはやい?』
いろんな動物をいろんな尺度で比べて考えます。
陸上では歩みののろい亀も、水中ではスーイスイ。
ゾウとヤギのうんちの勝負。重さでは・・・?。数では・・・?
作者のひすいこたろうさんが、巻末のメッセージにこのように書かれています。
隣の家の芝生は青いというように、人は人と比較してしまう生き物。
ならば、不幸になる比較ではなく、幸せになる比較をすればいい。
幸せになる比較とは「同じ」じゃないことを悩むのではなく
「違い」を認めることからはじまる。
「違い」の中に「自分らしさ」が隠れているから。
そして、息子さんについても
息子は勉強では周りの子のような点はとれないけれど、
いつも僕を笑わせてくれて、心を晴れやかにしてくれます。
学校のテストは10点かもしれない。
でも、僕から見たら、「面白さ」では100点なんです。
「優しさ」では100点満点なんです。
と。
長男が生まれたとき、産声があがるまでの時間が本当に長く感じられました。実際は数分のことでしたが、何かあったのではないかと気が気ではありませんでした。
命さえあれば、何も望みません、と思いました。長い空白の後、産声を聞いたときは、ただただ感謝でした。
その気持ちに嘘はありませんでした。でもやっぱり成長するにしたがって、欲が出てきます。出産時の感謝の気持ちは薄れ、他の子と比較したり、できないことにばかり目が行ったり。どうしてこの子は・・・とイライラすることもありました。
こんなこともできなくて将来大丈夫か、とか。
気が優しすぎて損するんじゃないか、とか。
ちゃんと勉強しないと良い大学、良い会社に入れなくて苦労する・・・とか思っていました。
本当にそうでしょうか。
欠点も長所も人それぞれ。幸せの形も人それぞれ。
目標に向かって頑張ること
人より得意な何かがあること
できないことができるようになること、もちろん大事です。
勝ち負けにこだわるのもいいけど、比べたっていいけど、でもそれが全てじゃない。
大事なことはひとつじゃない。
いろんな見方をしたらいい。
人はひとりひとりが完璧で素晴らしい存在。
息子達を見ていて、そう思えるようになってきました。
そんなことは、ちいさな子ども達の方がよっぽど分かっているかもしれませんね。
大人は忘れちゃうから、時々立ち止まって思い出してみるのが良いかもしれません。
そのお手伝いに、この絵本はおすすめです!